2024年4月25日 №536

2024年4月25日 №536

2024年度・革命英雄記念祭・式辞


 行動派党創立者大武礼一郎生誕100周年、没後5周年を記念して!

 

 

 

日本共産党(行動派)中央委員会・政治局員

 

      書 記 長  平 岡 恵 子

 

 

 

 

 

  党員の皆さん、ご遺族の皆さん、今年もこの英雄記念碑の前にお集まりくださり、ありがとうございます。

 

2024年、今年の記念祭はわれわれが最も尊敬する大武礼一郎名誉議長の生誕100周年、没後5周年の記念の年に当たります。大武名誉議長は生前、歴史の到達点はコミュニティであり、歴史は法則通りに進む、とよく語り、その思想をわれわれに残しました。現代はその正しさを事実で証明している歴史時代であります。2月23日付の読売新聞は、ユダヤ民族とパレスチナ民族の先進部分が中東に形成した小さな共同体について『共生50年、希望の村』との大きな見出しで伝えています。それはコミュニティ社会であり、小さくとも人類の未来にとっては大きな出来事であります。しかも50年も続いている、と言うのです。驚くばかりです。それがなぜ、いま明らかにされたのか、ここに現代の歴史時代があります。

 

中東や世界では悲惨な戦争が続いています。21世紀の現代、歴史は人類に戦争か、平和かを鋭く迫っています。人類は戦争と決別し、平和で協力と共同に満ちた人間性豊かな社会を求めています。『共生50年、希望の村』はその問いに対する正しい回答であります。人類の未来はコミュニティ社会であります。〝中東からの便り〟は、うれしい記念祭への贈り物となりました。

 

 こうした時代に名誉議長の生誕100周年、没後5周年を記念して英雄記念祭が開催されることは、感慨無量であります。

 

私は、この英雄記念碑に誓い、人類の未来展望はコミュニティであることを、内外に強くアピールしたいのであります。

 

 

 

(2月23日付読売新聞のニュース)

 

『共生50年、希望の村(ユダヤ人とパレスチナ人)』は人類の未来であり、コミュニティである。歴史の到達点はコミュニティ社会である!

 

 

 

 〈イスラエルのテルアビブとエルサレムのほぼ中間点にある小高い丘にユダヤ人とパレスチナ人が半世紀にわたって平和的に共存してきた村がある。パレスチナ自治区ガザでの戦闘が始まった昨年10月以降も村人たちは対話を重ね、「共生の希望」となることを願っている。

 

村は、ヘブライ語で「ネベ・シャローム」、アラビア語で「ワハト・サラーム」と呼ばれる。それぞれ「平和のオアシス」を意味する。ユダヤ人とパレスチナ人が40家族ずつ、合わせて約300人が住む。村人には、大学教授や弁護士ら知識人や芸術家が多い。

 

 1970年にフランス人神父が修道院の土地約0・2平方㌔・㍍を譲り受け、ユダヤ人とパレスチナ人の共存を目指して造った。入村の際には共存の考えを審査されるが、希望者は途切れず、新たに住宅35戸の建設が進んでいる。

 

 村ではゴミの捨て方などの課題について、全員が参加する集会を開いて解決策を探ってきた。だが、ガザでのイスラエル軍とイスラム主義組織ハマスの戦闘という事態に村人は動揺し、最初の2回の集会はユダヤ人とパレスチナ人に分かれて開いた。

 

 3回目から双方が顔を合わせ、率直な思いをぶつけ合った。パレスチナ人が「村がユダヤ人の 入植者に襲われないか恐れている」と言えば、ユダヤ人は「村がハマスの戦闘員に襲われないか心配だ」と述べた。

 

 集会は7回に上った。共生を続ける重要性を確認したことで、引きこもりがちだった人も外に出るようになり、互いの交流も再開した。エルダッド・ ジョフィ村長(65)は「困難な中でも、対話を繰り返せば一緒に暮らせるモデルだ」と胸を張る。

 

 

 

 

 村では一昨年9月、図書館などの建物が外から侵入した何者かに放火された。ガザでの戦闘を受け、村人は村の門を1か月ほど閉め、交代でパトロールした。村には幼稚園と小学校があり、村

 内外から計280人が通う。子どもたちは、

 ユダヤ人とパレスチナ人が半々。ヘブライ語とアラビア語を教え、互いの文化や宗教を尊重する教育を実践している。

 

 児童の中には、ガザで親戚が殺害されたパレスチナ人がいれば、親が予備役で徴兵されたユダヤ人もいる。学校では双方の教師が一緒に教え、遊ぶ時間を増やした。学校運営の責任者でパレスチナ人の社会福祉士サマフ・サライメさん(48)は「この狭い土地で互いを理解し、一緒に暮らす大切さを教えている」と強調する。

 

 日本人のピアニスト、金沢多美さん(56)は 2013年からユダヤ人ピアニストの夫ユバル・アドモニーさん(57)と村に住み、演奏活動の傍ら隣人たちと付き合っている。金沢さんは「この規模だから平和が保てるのかもしれないが、この村は平和に暮らしたいと信念を持つ隣人に恵まれている」と共生できる理由を指摘している 〉と。

 

 以上が日本人も参画した小さいが大きな希望と勇気を与える中東の共同体です。

 

マルクスは『共産党宣言』で、万国の労働者団結せよ、と叫びました。最近出版された『戦争と人類』(ハヤカワ新書)の著者、カナダ生まれで、英国在住の作家グウィン・ダイヤ―氏は国際共同体を説き、その書評を書いた防衛研究所安全保障政策史研究室長の塚本勝也氏は「その国際共同体はわれわれが思うより遠くないかもしれない」と言っています。現代はコミュニティ社会前夜なのであります。

 

インタナショナル万歳!

 

 

 

「3・15」、「4・16」を記念して、毎年1回革命英雄記念祭を挙行する意義について!

 

 

 

 さて皆さん、わが党は中央の決定として、毎年4月に革命英雄記念祭を挙行しています。それは、いっそう団結して革命運動を推しすすめるためであります。

 

 「3・15」とは何か。1928年(昭和3年)の3月15日、日本政府は全国の検事局を総動員して日本共産党に襲いかかったのであります。この日全国的に共産党員の家、共産党の事務所、また共産党の支持・協力者の家が急襲され、合計1600人余の人びとが逮捕・投獄されました。それは歴史上最大の弾圧であり、最大の逮捕者でした。

 

 翌年の1929年(昭和4年)4月16日に、再び日本政府は検事局を動員、日本共産党に襲いかかり、825名の大量の共産党員を投獄・起訴したのであります。

 

 この2つの大弾圧によって、日本共産党はその指導部を全部失ってしまい、指導部は獄中にあり、1945年に日本帝国主義が第二次世界大戦に敗れ、徳田球一が18年の獄中から出獄して党を再組織するまで、個々の党員は指導部なしにバラバラの闘争をしなければならなかったという、そのような大弾圧だったのであります。

 

 「3・15」と「4・16」の本質と教訓の最大のものこそ、マルクス・レーニン主義は不滅であり、日本共産党は不滅であり、革命運動と階級闘争は不敗であり、民主主義と社会主義の勝利は歴史の必然である、ということであります。

 

 日本共産党は徳田球一の死後、宮本修正主義によって党中央が毒されてしまいましたが、やがて党は行動派の党として1980年7月15日に再建されました。わが党は弾圧という外からの攻撃にも負けず、また修正主義の支配という中からの攻撃にも負けず、ここに立派に生き続けています。

 

 われわれも現在、経済上の困難に直面していますが、「3・15」と「4・16」の英雄を励みに、立派に、乗り切るでしょう。

 

 

 

革命英雄記念碑の碑誌にささげるわれわれの誓い!

 

 

 

 皆さん! この革命英雄記念碑を仰ぎ見る度にぜひ『碑誌』を繰り返し、お読みいただきたい。『碑誌』には科学的歴史観が刻まれています。

 

 『日本共産党の創立者・徳田球一、そして日本共産党の革命的行動派として、草創期の党をみちびいた徳田球一、渡辺政之輔、市川正一の三賢人がここに眠る。

 

 また三賢人と共に闘った人びと、三賢人がのこした偉大な革命的伝統を復活させて再建された日本共産党(行動派)、この偉大な党と共に闘った人びと、すなわち日本革命に身を捧げた偉大な共産主義者と革命的行動派の英雄たちがここに眠る。

 われわれは歴史を尊重しなければならない。革命運動は永遠の



去から永遠の未来に向かって前進し発展しつづける巨大な流れである。そして人間は歴史的条件が成熟して提起された問題だけを解決する。歴史的条件の成熟していない問題や、歴史的な制約のある問題を解決することは不可能である。そしてまた歴史的に未解決のこの問題を解決するものこそ党と革命の後継者でなければならない。

 われわれはこのような偉大で光栄ある後継者がはたさなければならない任務に全力をあげ、力を合わせて実現しようではないか。歴史が与えたこの問題に対するわれわれの姿勢は感謝であり、これを実現することへの誇りであり、必ず勝利するということへの不動の確信と信念である。

 先人と後人をふくめてわが革命集団は、闘う集団であり、一大家族の集団である。わが一大家族はこの革命英雄記念碑のもと、永遠に一体である。

 わが旗じるし革命英雄記念碑万歳!』

大武礼一郎

 以上であります。

 

 

 

 

 



ム〟をくりかえしている、というのが実際である。

ところがこうした国際政治の実態のなかで、イスラエル民族主義とアラブ民族主義は、それぞれブルジョアジーによって指導されているため、彼らは共に、相手を抹殺しようと計画しているがそれがブルジョア的であるが故に、とうてい実現することはない。現に、もしもアラブ民族主義者たちが、『シオニズムとイスラエルを地中海につきおとして抹殺する』ことを本当にやりぬこうと思うなら、まずイスラエルを強力に支持しているその保安官たるアメリカ帝国主義と徹底的に闘争しなければならないはずではないか。ところがアラブ民族主義者はそれをやる勇気も、準備も、覚悟もなく、反対にアメリカ帝国主義とは盟友の関係にあるソ連社会帝国主義にすべてよりかかっているというのであるから、まさにこれはマンガである。ここにブルジョア民族主義の町人根性、汚い手口、ごまかし、そして敗北の哲学が存在している。

 これは逆の立場から、イスラエルのブルジョア民族主義者にもあてはまる。

 かくして中東の行方はどうなるのか。今日までの歴史と、四回にわたる中東戦争の結末がその未来をはっきりと予測している。それはすなわち現代世界の二つの超大国、米ソ両帝国主義の世界政策、この二つの帝国主義の同盟のワク内で、この二大国が互いにイスラエルとアラブの側につきつつ、その局地戦を利用して世界を二分割しようとする帝国主義政策に、中東は最後まで利用されるであろう。

 そしてイスラエルとアラブ民族主義は、ブジョアジーに指導されているかぎり、結局は最後まで米 ソ帝国主義に翻弄され、彼らにあやつられながら、自国の運命を帝国主義によってにぎられてしまうのである。

 その結果、はてしない〝局地戦争〟に人民の血は流され、人民の苦しみは自国のブルジョア民族主義と外国帝国主義の手によっていっそう深まって行く。

 だが、階級闘争の歴史はいつまでもそういうことを許しはしない。自覚し、めざめた人民は、労働者階級の指導のもとに、はっきりとブルジョア民族主義と現代帝国主義のいつわりの政策を見破り、彼らの旗じるしに、はっきりとプロレタリア的民族解放のスローガンをかかげるであろう。

 それは第一に、アラブ人民とイスラエル人民は団結して、はてしない殺りくをつづけるブルジョア民族主義と現代帝国主義に対して反対せよ!

 第二に、アラブ人民とイスラエル人民の重要な敵は、アラブとイスラエルのブルジョア民族主義者であり、米ソ両帝国主義である。この二つの敵に断固反対して闘争せよ!

 第三に、アラブ人民とイスラエル人民の友は、国際労働者階級と真の社会主義と人民である。これらと団結し、現代帝国主義とブルジョア民族主義に反対してねばりづよく闘いぬくなら、最後の勝利はわれわれのものである!

 アラブとイスラエル人民の団結万歳!

 アラブとイスラエル人民は最後には勝利する!

 これがマルクス主義者、革命的共産主義者、労働者階級の唯一で、絶対に正しい民族政策であり、民族解放闘争のスローガンである。

                                   

結 語

 

世界のすべての諸問題は社会主義的共同体思想へ。ここに集約され、ここに人類の未来展望がある。

 

①人類とその社会は永遠の過去から永遠の未来に向かって運動し、発展し、爆発し、収れんされつつ前進していく。そのエネルギーは人間の生きる力であり、その物質的表現としての生産力である。

②生産力の発展がその度合いに応じて生産関係としての人類社会(国家)を作り出していった。それは最初の原始共同体、次の奴隷制、封建制、資本主義制、そして社会主義へと一貫して生産力の発展が生産関係(国家)を変化させていった。これからもそうなる。

③物理学が証明しているとおり、すべての生物は環境が作り出していく。人類もまた環境の産物であり、進化していった。環境が人間を変えていく。新しい環境と新しい社会は新しい型の人間を作り出していく。

④人類の歴史を見ればわかるとおり、一つの支配権力、一つの国家形態が永遠であったことは一度もない。歴史は常に運動し、変化し、発展し、転換して次々と新しい時代を作り出していった。そして歴史を見ればわかるとおり、変化は静かで一直線ではない。爆発と収れんは歴史法則である。歴史は前を目指すが、その過程では常に偶然が伴う。偶然は必然のための産物であり、偶然は必然のための糧である。そして必然の世界とは人民の人民による人民のための世界であり、より高度に発展したコミュニティー社会である。歴史は到達すべきところに必ず到達する。

⑤コミュニティーとは何か。人民の人民による人民のための世界とは何か。それは国家、社会、生産活動の運営目的を、最大限の利益と利潤追求のみに注ぐのではなく、すべてを人民の生活と文化水準と社会環境の安心・安全・安定のために注ぐ。

⑥生産第一主義、物質万能主義、拝金主義、弱肉強食の国家と社会ではなく、人間性の豊かさと人間の尊厳と人間としての連帯と共生の国家と社会にする。

⑦金と物がすべてではなく、人間の心と自然の豊かさが第一であり、姿や形だけの美しさではなく、働く人びとの生きる姿と心の美しさが第一であり、一人だけで急いで先に進むのではなく、遅くてもみんなが一緒に進む。

⑧人類とその社会は生まれたときから環境の産物であり、歴史的なものであった。環境が変われば人類とその社会も変わる。国家と権力が変われば人類社会は変わる。

⑨そのための力こそ、すべてを人民のための・人民による・人民権力であり、その具体的表現たる人民評議会である。運動と闘いの中でいたるところに評議会を組織せよ。人民の要求、人民の意志としてここで主張する。そして権力として、歴史時代が求める自らの責任と任務を執行させる。

⑩人類が最初にはじめてつくった社会は、原始的ではあったが、そこにはまさに共同と共生と連帯の人間的社会があった。そしていくたの回り道をしたが、その間により大きくなってもとに帰る。つまりより高度に発達した近代的コミュニティー国家と社会へ。ここから本当の人間社会、人民の社会が生まれる。こうして人類は総力をあげて大宇宙との闘い、新しい闘い、宇宙の開発と開拓の闘いに進軍するであろう。

 以上である。

 

 

 

 

              




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コメント: 1
  • #1

    黑木智子 (土曜日, 20 4月 2024 07:25)

    日本的左翼同志们,加油!
    中国同志永远支持反对日美帝国主义,反对右翼军国主义的日本同志们!